漢字を書けなくなっている。

通常の生活では窮地に追い込まれない程度で読むことはできる。しかし，いざ書くとなると一気に小学生レベルまで低下してしまう。

ちなみに，漢字検定のHPの例題をやってみたら2級の問題も完全に書けない。実は2級より下は全て4択になっているので，これを書いて 解くのであればもっとレベルは落ちるはずである。

こ れもひとえに普段パソコンばかり使っていて，漢字を書かないためだろう。たまに，会議やなんかでメモを取ったりはする。しかし，これが見るに堪えない。書 けない漢字の部分になると象形文字みたいになっていて誤魔化してたり，カタカナに置き換えてたりする。そのうえ字がヘロヘロに汚い。まるで暗号文のよう だ。

だから私の会議メモ帳は他人が見ても何を書いてあるのか分からない。時間が経てば書いた本人さえ解読不能に陥いってしまう。もう，誰一 人解読出来ない。こんな完全なセキュリティー機構は他にはない。

でも，これじゃ本来は困る。これからはパソコンに頼らず，キチンとした文字を書かなきゃいけない。大人なんだし。

そう思いつつも，先日実家で発見した小学生時分の漢字テストの答案用紙には思い知らされた。

そこに書かれた漢字の大半は左右逆。多分「触」と書きたいのだろうが，「虫角」になっている。漢字としての構造を全く成していない。断 片的なイメージを繋ぎ合わせただけの意味の無い文字に愕然とし一抹の不安さえ覚えてしまった。

もともとこんなんだから，漢字を書けないのはきっとパソコンのせいでは無い。

今後努力してもたかが知れてるってことだ。我ながらやるせない。

半年前位に韓国へ行った時のことを思い出した。
本場のキムチや焼き肉は本当に旨くて驚かされたのだが，もうひとつ驚かされたことがあった。

それはコピー商品。ブランド物のコピーである。国際的にも問題になっているコピー商品であるから，そう簡単にはお目にかかれないだろう と思っていたら，あっさり専門店に案内してくれた。

そ こに並ぶコピー品の数々。ルイ・バトン，パラダ，ゴッチ，ロラックスなんてものを想像していた私は見事に裏切られた。完全なのだ。店員も割り切っている。 「そっちのコピーはB級，それよりこっちコピーはA級」。見るとやはりA級の方が洗練されているし，金額も高い。余程の目利きじゃ無い限り本物でないこと が見破れないだろう。

コピーとかニセモノあるいは贋作なんてものではない。本物より仕立てが良かったりする。ある意味オリジナルより完成度が高いのだ。そこ にあったのは，絵画や彫刻といった模倣芸術の世界だったのである。

思い出した理由は，遅れ馳せながら見た韓国映画「シュリ」にある。この映画，どこを取ってもどこかで見たことのある気がするのだ。

それは，この映画が傑作と言われるアクション映画群のパクリだから。しかし，見事なまでのエンターテーメントである。ハリウッドより仕 立てが良い。完成度が高いのだ。

模倣。広辞苑で引くとこうある。「すでにあるものをまねならうこと。高度の文化活動など、人類の文化的・社会的なものにおいて重要な意 義をもつ。」

猿マネと模倣とは違うのだ。彼らは次にこれらを踏み台に新た創造し始める。そんなパワーに溢れている。そしたら・・。韓国恐るべし。呑 気にキムチや焼き肉食ってる場合じゃないのだ。

高性能ゲーム機の人気は相変わらずである。
しかし，ソフトはディテールに拘ってさえいるが内容的には代わり映えしないよう思う。

最近，新規に就農する人が多いそうだが，そんな人向けに「バーチャル農業」ってのはどうだ。「VR farm」。農耕をゲームの中で体験するのだ。まずは稲作あたりがいいだろう。

プレーヤーはネットに接続しバーチャルな田園地帯の一角を自分のものにする。先ずは農機具の購入からセッテングだ。苗床作りから種ま き，苗を育成させ田植えもやる。秋に収穫するまでの農作業工程をリアルに再現するのだ。

その空間は時間，気象条件までもがリアルタイムな設定となっていて，実際のそれと同じ状況を生み出す。雨が降り，風が吹き時には台風や 日照り続きとなる。雑草も生えるし，害虫だってわく。

だ からプレーヤーは田廻りや水位の調整，雑草取り，農薬散布など日々やることが沢山あり忙しい。無農薬モードはさらに丹念な手入れが必要となり大変になる。 また，自分勝手な無農薬耕法は隣接する田んぼの人に迷惑をかける。ここでは公民館での会合もやる必要がある。生産調整や減反，農協の理不尽な干渉だってあ るかもしれない。

いよいよ収穫の時期を迎えると一段と忙しい。なにせリアルだから刈り入れには時間がかかる。農機具の操縦もオートではないので，場合に よっては１週間くらい会社を休まなきゃならない。

そしてようやく出荷。不作だからといってリセットは効かない。日ごろの手入れが収穫高を左右するのだ。結果，生産者の中で一番生産性が 良かった人がネット上で選ばれる。そして商品として収穫量の1%を実際に受け取ることが出来る仕組みになっているのだ。

しかし，そこはゲーム。現実に手を汚すわけじゃない。農業を体験する手立てや苗の育成シュミレーション程度だと思えばいい。夜遅くまで 殺戮ゲームやタレント育成ゲームをやるより遥かに健康的だと思う。

なにせ，農業は朝が早い。夜更かしは出来ないのだ。

もっと早起きして健康になりたい人向けには「バーチャル酪農」をどうぞ。この場合，商品は無殺菌牛乳となります。

イチローの打率が7割を超えている。若乃花は引退を表明した。
ペナントで4割打者の期待がかかる絶好調の男と，故障や周辺事情により本来の力を発揮できず引退する男。対照的である。

野球で3割打者と言えば一流である。3回に1回打てれば打率トップ10に入るのは間違いないほど
3割という数字は確固たる地位を持っている。

3回に1回の3割3分3厘で首位打者。若乃花の通算成績は573勝277敗で勝率4割8分3厘。それでも横綱在位１１場所で１度も優勝 できなかった。首位打者を取れなかったのである。

3 割って本当にスゴイのか。投手は6勝14負じゃエースではないし，ネタの3つに1つしかウケない漫才師は花押漫才大賞なんか取れない。客の3人に1人がウ マイといってもラーメン屋は潰れるし焼酎のサンナナ割りなんて飲めやしない。ましてや，3日に1回しかウンコが出なけりゃそれはもう便秘なのだ。

3割あったらスゴイのは，銀行の金利と夏場に私が水虫にならない確率くらいのものである。

世の中には自分に似た人が3人ほど居ると聞く。

TV番組を見ているとよく「再現フィルム」みたいなものがあるが，本人に良く似た人が出演して再現しているシーンに出くわす。

平凡な庶民の事件なりを再現するのだが，どうやってキャスティングをやっているのだろうか。これらに出演している俳優さんは決してメ ジャーな人達ではない。多分，どこかの劇団に所属しているくらいでそんなに顔を知られてはいないハズである。

そ うなるとやはり「似顔データベース」なるものがあって，それから検索しているのかもしれない。地道に劇団をまわり細めに登録して構築されたシステム。こい つに本人の写真を入力すると素早く検索してくれるのだ。判定は「激似」「中似」「やや似」「ある意味似てる」の四段階。

出演している俳優さんは「中似」「やや似」の中から選ぶ。あまりに演技の成ってない人は外される。間違っても「激似」を選んではいけな い。万が一，本人と鉢合わせた場合，ドッペルゲンガー現象によって死んでしまう恐れがあるからだ。

また，「ある意味似てる」もマズイ。「似顔データベース」には人間意外も登録されているので，人によっては相当ヤバイものが抽出されて しまう恐れがあり，洒落で済まない状況に追い込まれる危険を秘めているのだ。

希に，「激似」と「ある意味似ている」の双方で同じ画像が抽出される場合もあるから恐ろしい。

現に「宇宙快人ブースカ」に当てはまる人を私は知っている。この人が円谷プロダクションに見学に行ったら，きっと死んでしまうだろう。

世の中には自分に似た人が3人ほど居ると聞く。しかし，必ずしもそれが人間とは限らないのだ。

最近人は「におい」に鈍感になっているのではないか。

人間は物事を判断する手段として，視・聴・嗅・味・触の五つの感覚を使う。
しかし，現代社会においては「におい」が清浄化され，危険な匂いや不快は匂いは抹殺されつつあり，無臭もしくは別の心地良い香いにすげ替えられている。

そのため，嗅ぎ分ける能力が麻痺しているか，もしくは嗅ぐ行為さえ忘れてしまっている嫌いがある。

だから，消毒液を点滴したり，エタノールを噴霧したり到底考えられないことが起る。もっと身近なところでは，灯油へのガソリン混入事件 がある。全くもって成ってない。

動物は真っ先に「におい」で危険を察知するが，どうやら人は目にみえる情報だけに頼りきっている様な気がする。いずれ命取りになるだろ う。

私も例外ではない。

脱衣所で何気なく嗅いだ自分の靴下が，見た目以上に臭くて心底驚かされる場合がある。

別の意味で命取りである。

雨の土曜日。
休日出勤のお昼前，腹が減ったので近くの中華料理屋に行った。

入るなり，そこには王監督。何故にして。あまりの唐突さに声もかけられない。田舎物の私としては，こんな至近距離で有名人に会うのは初 めてである。ましてや，世界の王である。ワンちゃんである。にわかに信じ難い。

テーブルの仕切り越しにそれとなく眺める。本当に王監督なのか。結構ラフな格好なので，遠目には，いや近くで見てもそこいらのオジサン にしか見えない。

現 に，今入ってきた数人連れの客達は一向に気づいた様子はない。良く考えてみると，王監督ほどの有名人が大衆中華屋の入り口真正面の席に，しかも入り口側を 向いて，ひとりで飯食ってるってのはどうもオカシイ。目立たないようにするのが普通ではないのか。あれじゃ目立ち過ぎる。

それに，TVで見るより小柄だし妙に色黒い。唇は鯉のように二重丸ではないし眉間の縦皺も青筋も浮き出てない。やはり，他人の空似か。

仮に本物である場合，今日のドームでの試合はどうするのか。今からどうやって行くのか。駐車場に車はなかったみたいだし。まさか，入り 口にあったママチャリか。それはそれでカッコイイとは思うが，結構遠いぞドームまで。部活の中学生じゃないんだから。

注文を取りに来た店の人が「ダイエーの王監督ですよ」と教えてくれた。しかし，店の人は中国人。王監督だと思い込んでいるだけじゃない のか。

うろおぼえの面影が，ただ非常に似ているオジサンをワンちゃんにしたのではないか。当のオジサンもあまりに間違われるものだからその気 になって，監督を演じているだけなのかもしれない。

でないとしたら，もともと王さんファンであったが，あまりの陶酔ぶりに次第に己自身と監督との境がなくなり人格が交じり合ったその結果 王さん化してしまった，プリティー長嶋みたいな人かもしれない。

本物の有名人に会うより，そんな人に出会う方が私は嬉しい。

現金自動受け払い機。普通の生活を営んでいる庶民ならそう思うだろう。
システム関係の人間なら「非同期転送モード」と言うかもしれない。

「お昼休みにATMを利用する」としたら，十中八九現金自動受け払い機の事だと普通は思う。
まず，対戦車ミサイル（AntiTankMissile）だと思う奴はいない。いるとしたら，かなりの軍事マニアか関係者若しくはカルト教団の信者だけだ ろう。

いつも思うのだが，ATMで金を引き出そうと大抵先客がいるのは不思議だ。しかも，急いでいる時に限って，操作が遅い。

順 番を待っている際に先客の行動を観察してみた。まず，ATMの中に入ってからカードを探している。これじゃダメである。さらに，わざわざ残高照会をした後 に引き出しをする。その後，振込みをしているらしいのだが，振込み先の通帳なりの準備をしていない。また，探してやがる。そのうえ，また別のカードを取出 して何やら操作している。やり直す。暗証番号くらい統一しとけよ。

休み時間にワイシャツ姿で来た私は，寒風吹きすさぶ中にもう7分も待っている。寒いし，便所にも行きたい。何やってんだ。後ろから本当 のATMでもぶち込んでやりたい心境である。

やっと終わったかと思うと，うまく処理出来なかったらしく，ふてくされた顔で出てくる。詫びの一つもない。ふてくされたいのはこっちの 方だ。

私の操作は早い。段取りも出来ているので非常にスムーズである。残高もキッチリ把握している。軽やかなタッチで操作。一連の動作に無駄 はない。

吐き出された紙幣を財布にしまい，颯爽とドアを開ける。次の客に軽く会釈をし，ATMを後にする。
今日もキマったな。この完璧なまでの動きに，誰もが4000円しか引き出していないとは思うまい。
6〜7万位に見えたハズである。

しかし残金23000円。給料日直後と言うのに寂しい限り。懐までも寒風が吹き抜けていく。

TVをつければ「手心発言」や「宴会優先」などのバカな奴等が勢揃い。
更迭，更迭ってウルサイ。こんな輩は鋼鉄の檻の中にでも入ってろ。

殺人事件には事欠かない。いつの頃からか子供のケンカに親の替わりにナイフが出る。奥さんだって散弾銃を出す。無神経なマスコミは，現 場検証の様子を我先に写し出し，お約束とばかりに血痕を撮る。

ここで，ちょっとCM。PS2が発売されるらしい。あと6日。世界中が待ち望んでいるかの如きCM。それがどうした。私は買わないぞ。

次は薬害エイズ関連です。500人も殺しても，3人合わせて5年弱の禁固刑。バリューパックでお安くなっております。

このギャップ。只でさえ憂鬱な日曜日。日本人の7人に1人は鬱病らしいが，本当は全員が7日間に1日，日曜日のたびに鬱病なんじゃない のか。

笑点見ながら，ふとため息。数時間後，通勤電車に乗り込みうたた寝する自分が見えてきた。

コラムも最近スランプ。折角読んでもらったが越智，いやオチはない。

まぁ，みなさんボチボチやりましょうや。月曜日ですし。

最近「サブマリンキャッチャー」なるものが話題を集めている。

名前からも分かるとおり「UFOキャッチャー」の派生ゲームである。コインを入れてアー ムを動かし景品を獲るゲームであるのは同じだが，従来の「ぬいぐるみ」ではなく「活きた海老」が景品になっているところが新しいらしい。

この前もゲームセンターで見かけたが，やはり人気があり人集りが出来ていた。確かに，数 百円で豪華な伊勢海老が取れるのは魅力的なのかもしれない。

しかし，相手は「生き物」である。つい先般，動物愛護団体からクレームが付けられた。そ れに対する開発業者のコメントはこうだ。『水槽内の環境には工夫をしている』『餌も与えている』だから虐待にならない。仕舞いには『結局は食べるのだか ら』である。

そう言う意味では釣り堀と同じかもしれない。しかし，根本的に違うのは客がゲーム目的で 来ている点だ。ゲームセンターに釣りに来ている訳じゃない。

再三にわたりアームで引っかけられた海老は，少なからず傷を負うことになるだろう。ま た，仮に無傷のまま捕らえられたとしよう。客はその景品である海老の処理をどうするのか。

例えば，デートの途中で立ち寄った二人にとっては，ただ邪魔なだけではないだろうか。ぬ いぐるみとは違うのだ。車のリアウィンドーに飾れそうもない。飾っても構わないが相当生臭いし，海老がワサワサ並んでいる光景はかなり奇妙で，人格を疑わ れかねない。

で，捨てる。果たして自宅に持ち帰る客はどれくらいだろうか。これを無駄な殺生と言わず なんと言う。業者の想像力の底が知れる。どうせ開発するのなら，少なくともその場で食べられるようにすべきだろう。

ゲー ム機の側に四畳半くらいの部屋を用意する。無論ガラス張りである。海老を獲得できた客は更に数百円の投資をし大型クレーンを操り部屋内の景品を狙う。ここ で扱う景品は「人間」。名づけて「板前キャッチャー」。素人も混じっているので要注意だ。駆け出しの板前と花板の見極めも必要である。見事板前を獲得でき たら，海老を料理してくれる。活け造りでも天ぷらでも，なんでもOK。

しかし，人権擁護団体からクレームが来くるかもしれない。そんな時は，こう言うがよい。

『部屋内の環境には工夫をしている』『食事も与えている』『法定健康診断もしている』だ から虐待にならないと。

ただ，忘れては困る。板さんは「食べられない」し「リアウィンドーにも飾れない」って事 を。