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●150
感情(2000/06/29)

「感情を理解する」コンピュータシステムを開発したそうだ。

僅か4人の開発スタッフでやってのけた偉業である。なんでもこのシステムは,音声や語気から感情を理解し,それに応じた返答ができるらしいのだ。

怒りをぶつけると,怒声を返すらしい。うーん,大したものだ。本当に2001年にはHAL9000みたいなコンピュータが現れるのかもしれない。

いったい,こんなシステムどうやって開発するのか。基本となるプログラムを開発して,徐々に手を加えていくのか。あらかた出来たところで,テストをする必 要がある。

小難しい顔をしたSE3人が,よって集ってコンピュータに向かって罵声を浴びせている。「バカ」とか「マヌケ」から反応を見る。イマイチ。「中村君,手ぬ るいよ。もっと強い調子で入力しなきゃ」。社長の指示にむきになるSE中村。次々に罵倒する。「アンポンタン,反応無し」。チェックも忘れない。

他のSEも必至だ。早く感情のアルゴリズムを見つけなければならない。ありとあらゆる罵声をぶつけながら,手直しを続ける。次第に全員の目が血走り,吊り 上って行く。険悪なムードに包まれる開発室。

パソコン相手に悪態をつく日が果てしなく続く。次第に人間関係にも亀裂が生じ始める。苛立ちは頂点に達し,SE同士の殴り合いに発展する。心身共にボロボ ロになった中村君は気づく。「何やってんだ。なにもかも社長が悪いんだ」。

一転して社長を吊し上げるSE達。殺してやらんばかりのオーラを身に纏い,SE中村は叫んだ。「この佛$%鼎簑シ?#社長,お前なんか陦ェ●蟲#リ@して やる」。

「なんだとコラぁ」。システムが目覚めた。画期的はシステムが今ここに誕生したのだ。殴り合いから歓喜の坩堝。

でも,社長はさっきの言葉を根に持っている。完成を待たずにSEが一人減ったのは言うまでもない。

なんて,わたし好みの裏話,あれば最高なのだが。
●149
from散髪屋(2000/06/27)

髪を切った。

いつもながら前回にも登場した散髪屋である。この前は,迷子の女の子が飛び込んできたりしてドタバタとして落着かなかったが,今回はそんなこともあるま い。

バッサリ夏モード。思えば,前回は1/23日。約5ケ月ぶりである。多分年に2回程度のスパンだろうか。これは,冬仕様から夏仕様へ体毛が生え変わる犬や 猫と変わらないレベル。不精ぶりが発揮されるところだ。

不意に店の奥さんが外を気にしはじめた。まさか。「あのおばぁちゃん,迷子みたい」。おいおい今度はばぁちゃんか。どうやら耄碌しているみたく,右往左往 しているらしい。信号無視して歩道を渡たりそうだ。「危ない」と声を残して奥さんが表へ出る。

やっとのことで思いとどまらせて来た奥さん,妙に手慣れた様子で警察に電話。状況を伝える。これで安心だと思いきや,服装,正確な住所を延々と聞かれて る。これだから警察は成ってない。そんな悠長にしてたらばぁちゃん死ぬぞ。飛んでこいってんだ。派出所は目と鼻の先だってのに。

それはそうと,一応連絡とれたみたいだし,そろそろ頭拭いて貰えませんかね。水,したたり落ちているんですけど。奥さん。

前回に引き続き事件が起こる散髪屋。年に2回しかこない私がいずれも遭遇するとは。さっきの奥さんの電話といい,余程いつも何かが起こっているに違いな い。

口論する若いふたり。お互いに背を向け遠ざかる。振り返る女。小さくなって行く男の背中。小さく「サヨナラ」。そぼ降る雨の中,女はまだ立ってい る・・・。いつもあの横断歩道を渡ってくる主人を,健気待っている忠犬が一匹。そぼ降る雨の中,もう主人はこの世にいないとは知らずに待っている・・・。 きっと,こんなセツナイ物語なんかが繰り広げられているのだ。

「人間模様〜ある散髪屋からの俯瞰〜」

ライブカメラでも設置しておきたいくらいだ。
●148

保険(2000/06/22)

保険屋は嫌いだ。

ストーカーみたいに付きまとっているかと思えば,いざ契約してしまうと途端に来なくなる。パッタリと。たまに来たかと思うと,会釈だけ。別の獲物のことし かない。

解約するともなれば,裏切ったかのように責め立てられる。こちらの腹が決まっていると分かると,解約の手続きをしたがらない。契約の時と大違い。どうかす ると,営業所まで出向かされる。

まったく,身勝手な商売である。

まぁ所詮,保険なんて奴はギャンブルなのだ。堅気に人間がやる家業じゃない。ある一定期間に私が死ぬかどうか賭けているにすぎない。

保険屋は死なない方,私は私が死ぬ方に賭けている。賭けに勝って大金を手に入れる時は死んだ時。長生きしたら負けなのだ。なんて自虐的で陰惨な賭けなんだ ろうか。

どこかの保険屋で「死なない」方に賭けれる保険を出さないか。そうすれば,保険金殺人事件なんてのが無くなる。みんな健康に気を使うし,介護に精を出す人 だって増えてくる。健全じゃないか。

ひたすら長生きさせるのだ。折り合いの良くなかった嫁が急に優しくなる。肩をもんだりなんかする。ひねくれ者の姑だったら「あんた保険金目当てたね!そう はさせないよ」なんて怒り出すかもしれない。「おじいちゃん長生きしてね」なんて言っても裏がありそうでイヤな感じ。

死んだ人に成りすまし長生きして保険金を騙し取る「替玉長生き事件」も起こりかねない。

なんだか,もっと陰惨な状況になる気がしてきた。

それに,保険屋から死ぬ方に賭けられるの不気味だ。
●147
封印(2000/06/15)

我が家のビデオが壊れて暫くたつ。

最悪の場合テープを巻き込んでしまうことのあるこのビデオデッキ,依然として修理もしていなし,新たに購入する予定もない。だが,ふとレンタルビデオでも 見たいと思った時は困る。

つい最近,どうしても見ておかなければならないテープがあったので一か八かで再生をこころみた。案の定動かない。放っておいてもやはり回復はしないよう だ。

しかし,いろいろイジリまわしていたら,故障の原因と思われる個所をウマイ具合にアシストしてやれば再生できることを発見した。

どうもテープを押え込む機能に不具合があるらしいので,テープを入れたら自分の掌も一緒に挿入し上から押え込むといった,原始的な方法で再生が可能となる のだ。

ただ,ビデオデッキに手を突っ込みながら映像を見なければならないのは辛い。何かで代用できないか。テープのケース。コイツを一旦潰して,挿入口に突っ込 む。そうすると,ケースの復元力がテープを押し下げる方向に働くのだ。

成功。これでモニターから離れてゆっくり見ることができる。後方約2mのソファーに腰を下ろした瞬間,画面が急激に乱れた。マズイ,巻き込んだのか。ケー スじゃ力不足だったのか。素早くデッキに向かい,手を突っ込む。早く「停止」しなければ。リモコンはどこだ。ソファーだ。手を入れたままじゃ届かない。 キュルキュルキュルル。ヤバイ。手が届か・・って,デッキにも操作ボタンがあるじゃないか。「停止」。

間一髪でテープは無事のようだったが,なまじっか壊れたビデオを置いておくものじゃない。でも,チューナ部分は使ってるし捨てられない。

そんな訳で,我が家のビデオの挿入口は,強力なビニルテープで封印されている。

もう二度と解かれることはないだろう。
●146
恐怖の舞い(2000/06/12)

TVで『パラパラ』というダンスのことをやっていた。

巷では若い女性たちに大人気なのだそうだ。全く縁のない世界の話であるが,『ハタハタ』『マヒマヒ』といった,魚の仲間でないことくらいは私にも分かる。

しかし,この『パラパラ』は全くイタダケナイ。ウマくないのだ。何がウマくないって,あの踊り,煮てもや焼いても食えそうにないのだ。ほぼ直立に近い形で 上半身だけの振り。ひたすら腕と手の振り回し。交通整理のお巡りさんかと見紛う程である。

さらに,この踊りの不気味なことろは,誰もが全く同じ振りで踊ることだ。一糸乱れぬパラパラの坩堝。暗く狭っくるしいディスコ内でひたすら繰り広げられる 異様さは,その無表情さも手伝ってどこか宗教じみている。また,お立ち台と言われる祭壇に登るには,200程の振りをマスターする必要があるらしく,日夜 練習してい様は,それこそ修行僧のようである。

若者よ,もっと日の光の下でその青春を謳歌してみないか。

かと言って,陸上競技場みないな所で『パラパラ』やられても困る。

北朝鮮のマスゲームみたいで,もっと恐ろしい。
●145
自慢(2000/06/09)

私には自他共に認める『人より早い』ものが2つある。

ひとつは,ここで何回も書いていることだが,『眠る』のが早いってことだ。この前の出張の際,帰りの飛行機の中でのこと。「夜景がきれいですね」と同僚, 窓の方に顔を向ける私。何らかのリアクションがあるのかと思っていたらしいが,窓に顔を向けたっきり僅か数秒で眠りについてしまったので驚かれてしまっ た。会話の途中で寝る。まっ,いつものことではある。

もうひとつは,『喰う』のが早いことだ。早飯を自称する人たちも,私の食べっぷりには驚くみたいだ。どうやら私の勤務している事業所内では無敵のようであ る。あまりにも早いので,私の食べている姿が目に触れないらしく,「なんで飯くわないの?」なんて言われたりする始末。

しかし,だからどうした。どうでもいいことである。人事考課で査定が上がる訳でもない。小学生じゃあるまいし自慢にもならない。

『早飯食い』と『早寝』。かなり頭弱そうである。
●144
危険な音色(2000/06/07)

帰り道,意外な場面に遭遇した。

たまたま電車の中でも一緒であった見知らぬおえーさん。降りた駅も一緒。一見して服のセンスも良いし,顔立ちも悪い方ではない。お嬢様タイプか。

徒歩の私が数十mも歩かないうちに,自転車が追いついてきた。先ほどのおねえさんである。それは,おねーさんが私の側を通り過ぎた直後に起きた。一瞬,サ ドルからヒョイとお尻が持ち上げられたかと思うと,それと同時に只ならぬ音がしたのだ。

それは,明らかに体内から放出されるあの音であった。おねーさんは,あたかも座り位置のを修正したような一連の流れで,サドルに座り直し再びペダルをこぎ 始めてはいたが,私の耳には確かにあの音が届いたのである。

しかも,その音は危うさを帯びていた。遠い昔,小学校の帰り道,予期しない形で現れた,あの音と共に起きたささやかな悲劇。あのヤバイ音色を彷彿とさせ る。ある程度想定がつき,抑制の効いた開放方法を身につけた今となっては,懐かしい気さえする。

余程切羽詰まっていたのか。あるいは,座り直すといった行動が仇となり呼び水となってしまったとも考えられる。しかし,あのうら若き女性である。ギャップ が大きすぎる。いや,そんな危険な行為を人前でいたすようには思えない。

やはり,私の空耳だったのか。

ふと,目線を既に遠くなったおねーさんに向けた。その姿勢。半ば立ち漕ぎに近い形。平坦な道。ごく低速。

空耳ではなかったようだ。
●143
あのCMV(2000/06/05)

久しぶりに農作業をした。

実家の畑の芋掘りである。メイクイーンと男爵芋。出荷する程はないが,当分食うに困らない程度の量である。今日は幾分曇り空であったにも関わらず,日ごろ の運動不足がたったってか滝のような汗,汗,汗。

こんな肉体労働の後は冷えたビールをグィとやりたいものだ。

ん?芋畑とビール。このシュチュエーション。そう某ビールメーカーのCMである。以前「あのCM」で書いたことのあるあのシリーズ。最近のバージョンは 「新ジャガ丸揚げ」である。

相変わらず「喰う」演技は下手で見てられない。それに,奴は何しに芋畑に来てるんだ。あんなのが畑でウロウロされたら邪魔でしょうがない。
大々なんだあの格好は。農作業をナメてんじゃない。土に汚れもしないで,芋食うだと。ビール飲むだと。いい加減にしろよ。倒れたついでに埋めたろか。

などと思いを巡らせながら芋掘りすること3時間。やっとビールが飲める。何か肴になる奴はないか。冷蔵庫の中も何もありゃしない。乾き物させない。

となると,芋か。いやいや。あんなCMに躍らされる訳にはいかん。いかん。何が丸揚げだ。おっと,こんなところに手ごろな新ジャガが。油はどこだ。いか ん。いかん。躍らされる訳には。温度は低め。中はふんわり,まわりはカラッと。

くそーウマイじゃねーか。たまんねーっすよ新ジャガ丸揚げ。ビールと良く合うね。ハウハウ。かーっ。はっ,しまった。術中に嵌まってしまった。情けない。 私としたことが。

でも大丈夫。ビールはアサヒ。

魂までは譲っちゃいない。
●142
ビーチバレー(2000/05/31)

ある番組でビーチバレーに関する特集を見た。

少し前からであるが,CMでもビーチバレーが登場している。炎天下の中,砂浜を舞うようにボールに飛びつく。確かビールのCMだったと記憶しているが, 「夏=ビール」ってな感じでそれらしくて,それはそれでいいと思う。

しかし,なぜビーチバレーなのか。なぜ,ビーチでバレーなのか。1996年のアトランタからオリンピックの正式種目になっているらしいが,私には理解でき ない部分が多い。はっきり言って嫌いだ。断言する。
室内で行うバレーボールという種目が正式にあるにも関わらず,何でまた屋外でやってるのか。しかも,炎天下である。そのうえ,なにも好き好んで砂浜でやる ことはない。ビーチ野球。ビーチセパタクロウ。ビーチ相撲。ビーチ卓球。ビーチ競歩。なんでもありだ。そんなんだったらスイカ割りだってビーチの立派なス ポーツである。

また,選手のいでたちも嫌だ。競泳水着のようなギリギリでピチッとしたユニホーム。大概は偏光グラスをかけたりしている。そんなに暑くて眩しいんだったら 家の中でやれ。悔しかったら,真冬にやってみろ。

海辺でバーベキューして酒飲んで酔いに任せてボール遊びしているんじゃないんだから,大の大人が足場の悪い砂場を意地になって2人で走り回ることはあるま い。

そして何と言ってもイヤなのは,あの肌の焼け具合。松崎しげる並みの黒さ。皮膚ガンになるぞ。

焼けた砂浜。小麦色の肌。虹色に輝くグラス。キワドイ水着。はじける汗。砂交じりのため息。あーヤダ。不健康極まりない。

でも,水虫が治りそうなのは,ちょっといいかもしれない。
141
栄養ドリンク(2000/05/29)

長い出張が終わった。
月曜の福岡市に始まり,北九州市,大分,長崎,佐賀。移動するのも嫌になる。最終的に家の布団に寝ることができたのは,金曜日の深夜であった。

出張の用件は,ある業務システムの説明会である。普段あまり喋りを得意としていない人間にとっては,かなりの苦痛であった。立ちっぱなしの喋りっぱなしの 約数時間。

当然ではあるが毎回同じ説明の繰り返し。カセットにでも録音しといたら楽だったろうと思う。「口パク」説明会。テープに合わせて口を動かし,ジェスチャー を加える。どっかの安っぽいアイドルか,人気の外タレを出演させても,予算の関係で口パクを余儀なくされた歌番組みたいでカッコ悪い。

で,やはりちゃんと説明をするのだが,喉もかれるし腰も痛い。出張前約一ヶ月の残業地獄も手伝って疲労は蓄積するばかり。初めて栄養ドリンクなるものに力 を借りることにした。値段もピンきり。ピンきりって言っても,何がピンで何がきりなのか。この際言葉の定義はどうでもよろしい。とにかく値段に幅があるっ てことだ。豪華な昼飯位食えそうな値段のやつなら効くのかもしれない。

成分を見る。竜眼肉エキス,肉従蓉エキス,反鼻エキス等。いっぱいエキスが入っている。漢字さえ読めない。肉and目and鼻って,いったいどこから抽出 しているんだ。そもそもエキスってのが非常にイカガワシイ。

うぉーぅ,アミノエチルスルホン酸が1000mgも入ってやがる。スゴイことなのかこれは!。なんて妙な驚き方をしながら品定めをするが,ある法則に気が 付いた。

名は体を顕す。ノーマルからDへ,DからGOLD,次にDX,さらにDXG,ロイヤル,グランド。凄すぎ。この差2000円程。果たして,一体グランドに はどんなエキスが入っていると言うのだろうか。どんな,どんなエキスがぁぁぁっ。もう気が遠くなりそうだ。

大騒ぎした割に,買ったのは「下の上」。「中の下」の売れ線。ここでグランドあたりに手を出さないのが,しがない勤め人たる所以であろう。

封を切って一気に飲み干す。確かに元気に成りそうなテイストである。いかにもであるが,所詮期待はしてない。こんなんが効くなら世の中もっと平和なハズで ある。

待てよ。栄養ドリンク自体,存在することが既に平和なんじゃないのかこの国は。そんな事も分からんくらい平和ボケに浸っている。

出張の疲れより重いものが両肩にどっと圧し掛かったみたいで,すこしだけ情けなくなった。

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