file No.25
ダンテズ・ピーク 1998.1.10 監督:ロジャー・ドナルドソン 脚本:レスリー・ボーエン 出演:ピアーズ・ブロスナン,リンダ・ハミルトン,ハリー・ドルトン,レイチェル・ワンド あれー何かちがうぞー。確か都会の高層ビル群が火砕流に襲われるんじゃなかったの?こんなタイトルじゃなかったのかな。あっ、そうそうそれは「ボルケーノ」だ。違うのか。まっ同じ火山噴火物だし。ってな具合で「ダンテズ・ピーク」を見てしまった。 結論から言うと「なかかなイイんじゃない。特撮が」なのである。 それはもう凄い。目玉の火山噴火のシーンは、あの長崎の普賢岳が噴火した時のニュース映像にそっくりである。地震による建物崩壊のシーンもリアルだった。河川が増水し土石流が橋を襲うシーンなんてどうやって(SFXなんだろーけど)撮影したのか、強烈である。 しかし、これだけなんだよね。物語の展開的には「パニック映画の黄金比」とも言うべきもので、良くも悪くも見慣れた感じだ。スピルバーグの「ジョーズ」に似た設定になっている。しかし、登場人物 に深みが全く感じられないのは残念だ。 町長役のリンダ・ハミルトンはお決まりの「バツいち」経験者だし存在自体に説得力がない。ピアーズ・ブロスナンの火山地質学者は、どのこが凄いのか分からないうえ全く役に立たないのである。 こんな具合でどちらも非常に頼りない。いっそのこと、二人が激しく対立する設定にしたら、もっと締まりのある作品になったのではないだろうか。 なんたって二人は、サラ・コナーとジェームス・ボンドなんだから。
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