file No81
RONIN
1999.6.20
監督:ジョン・フランケンハイマー
脚本:D・J・ザイク,リチャード・ウェイズ
撮影:ロベール・フレース
出演:ロバート・デ・ニーロ,ジャン・レノ,ナターシャ・マケルホーン

久々の力技の映画である。監督はフランケンハイマー。無骨な男だ。ストーリーの展開なんてどうでも良くなるアクションシーンの連続。

事実,前半まではRONIN以外の登場人物は誰が誰やら,どう繋がっているのかわかりにくい。車椅子の男って誰?

話の核となるアタッシュケースの中身がチラッっとも解らない。「ロシアに渡ったら大変だ」なんていっても陳腐。いくら雇われ兵士でも,チョットくらい気になるだろう。ましてや観客としても,彼らが命を張る対価としての報酬に見合ったブツであることが一向に解らないのはつらい。お話に必然性が見出せないのだ。

それに,デ・ニーロの役所も影がありそうで(あるんだが)なさそうで,深みがない。デ・ニーロだからもったようなものだ。主役のデ・ニーロ役所さえそんな具合だから,その他の人物描写もやはり弱い。

どうせ金目当てで集まった人間達ばかりなのだから,もっと貪欲でもよかったはずだ。

このことは,多分導入部の弱さにあると思う。ここで各人の性格なりをキッチリ押さえておくべきだ。作戦会議もあっさりとしたもんで,リアリティに欠ける。

でも,特筆すべきはアクションシーン。昔ながらの手作りというか力技でみせるカーチェイスは見事だ。カメラもいい。(カメラについては全編とおしていい)久しぶりに手に汗握る,これぞカーチェイスの醍醐味だ。これだけでも観る価値はあるんじゃないかな。

全編ヨーロッパロケでしかもカメラマンがフランス人と言うことで,ありきたりの能天気ハリウッド大作とは違う,しっとりとした雰囲気を持った良質のアクション映画となった。

ドラマ部に,後一本芯の通ったものがあれば良かったのにな・・
 

 
shima-s@fka.att.ne.jp
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