file No55
ゴジラ
1998.7.20
監督・脚本:ローランド・エメリッヒ
制作・脚本:ディーン・デブリン
GODZILLAデサイン:パトリック・タトプロス
出演:マシュー・プロデリック,ジャン・レノ,マリア・ピティロ

いやー見てきました。ハリウッド版「ゴジラ」。もうまいったね,なんつったてゴジラが出ないもの。予告編やTVCMで見て分かっていたものの,さすがにまいった。

大分前からゴジラの映画化の話はあったんだけども,監督がヤン・デボンからローランド・エメリッヒに変わった時点で,ある程度予測は出来ていた。

エメリッヒと云えば「ID4」である。あの,御都合主義の極致,能天気さ。バカバカしかったが,ドイツ人がアメリカ映画(特にハリウッド)を皮肉った感じが心地良かったのも確かである。

私が危惧していたのはアメリカを笑い飛ばした「ID4」のエメリッヒではなく,前作の「スターゲイト」のエメリッヒの方である。

その「スターゲイト」たるや予告を見て思わず劇場に足を運んでしまったが,1200円くらい返してほしい出来であった。テーマも,大したアクションもなく,睡魔に襲われた映画は久しぶりで,腹が立った覚えがある。人間ドラマなんて皆無なのにやたら長い。長かったと思う。「ユニバーサルソルジャー」もまた,何の記憶にも残らないプログラムピクチャ的B級大作で,やたらハリウッドナイズされたものであった。

それよりも,面白く見たのがドイツ時代に制作した「ムーン44」である。酷評の上興行的にも失敗したらしいが,独特のセンスが見え隠れしており画面の暗さなんてのもわりかし好きだった。

こう考えて見ると,よりハリウッドナイズされた作品はつまらなく,それ以外の作品はおもしろいことになる(ドイツ時代にも傑作があるらしい)。

で,「ゴシラ」であるが結果的に正真正銘のハリウッド映画である。「ジュラシックパーク・エイリアン・スターウォーズ」ってノリ。

出演している連中の今一つ華がないし,ドラマも弱い。ゴジラがガンガンNYを破壊するのかと思えば,これまたしない。しないどころか,魚を食い逃げして街中追いかけまわされる始末。
これじゃ,ザザエさんのドラねこ状態である。

ラスト15分くらいにゴジラがタクシーを追いかけまわし始めてからは,なんとなく盛り上がる。しかし,その他は何が見せ場なのかさっぱり。ゴジラのCGも「ジュラ・・」等で見慣れているし,これがそれ以前だったら何でも許されてしまっていたのだろうが・・。

ただ,この映画の中でもやはりハリウッド映画を多少チャカしている感じだが,それが今一つであったために何か物足りなさが残る結果となってしまった気がする。
 

shima-s@fka.att.ne.jp
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送