file No09
マーズ・アタック!   
1997.10.18
監督:ティム・バートン   
脚本:ジョナサン・ジェムズ   
出演:ジャック・ニコルソン,グレン・クローズ,アネット・ベニング,ピアーズ・ブロスナン   
ダニー・デビート,マイケル・J・フォックス         

とぼけた映画である。が、しかし、まじめに良く作られている。「バットマン」のよどんだ映像から一転、明るいポップな色調である。物語の時代設定は不明であるが、衣装やセット等は1960年代の雰囲気を出しており、「空飛ぶ円盤」「火星人」の設定からして良くマッチしている。
俳優陣もすごい。みんなで、よってたかって楽しく作った感じがするし悪乗りも観ていて楽しい。まさに、確信犯的超B級映画である。

同じ時期に公開された「インディペンデンス デイ」とは全く正反対。「インディペンデンス デイ」は観ていてだんだん馬鹿馬鹿しくなっていくのに対して、この作品は頭っから「うさんくさい」し馬鹿馬鹿しい。火星人はキャベツ見たいだし、宇宙船もこてこての古典的円盤で笑わせる。
また、主演を張れる俳優達が惜しげもなく殺される(または、びどい仕打ち)のには唖然とさせられる。贅沢である。

街の破壊シーンや火星人のCG合成なども非常に良くできており、総製作費は「インディ・・・」に匹敵(?)するのではないだろうか。

作品の出来はどうだろうか。
構成としては古典的パニック物の「グランドホテル形式」であるため安定はしているが、いまひとつ展開が緩慢な感じがする。火星人が地球に到来するまでが長いのだ。それに、火星人も一旦引き揚げたりする。その隙間に登場人物それぞれのエピソードがからんで、そこでこのとぼけた映画が裏で訴えているであろうメッセージが描かれているのだが、チョット欲張りすぎの感じがする。からむ人物が多すぎるために、序盤が説明臭くなってしまっているのだ。

ま、そうは言ってもラストはハリウッド映画お決まりのハッピーエンドだし、「真剣に考えるな」って作りの作品であるから理屈は要らない。

ただ、面白けばいいのである。 
      

shima-s@fka.att.ne.jp
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