file No10
パリ空港の人々 1997.10.21 監督&脚本:フィリップ・リオレ 脚本:ミッシェル・ガンズ 出演:ジャン・ロシュフォール,ティッキー・オルガド,マリサ・パレデス 不思議な作品である。非常に地味な題材であるが、不思議なおもしろさがある。題名通り「パリ空港」の人々の話であるが、普通一般の人々の話ではない。 普通でない人々が、普通でない状態で、普通でない環境に置かれ、普通の生活を送っている。長年に渡ってトランジット状態が続いている、あえて続けている。あるいは、続けざるを得ない人々が登場する。 この「普通でない状態」が本当にありえるのか、外国にろくに行ったことがない私にとって不思議に思えたが、話によればこの作品には実際のモデルがいるらしい。確かに、国外追放になり行き先の国が入国拒否をした場合などは、まさにそうなるのである。 作品の中身であるが、脚本が実に良い。そしてやはり、脚本を書いた人がメガホンをとるメリットが感じられる典型的例である。
この作品のキーワードは「自己の証明」「何が自由か」である。
「何が自由か」
フランス映画は苦手(食わず嫌い)であったが、面白いものはおもしろいのである。
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