file No64
「リプレイスメント・キラー」 1998.11.1 監督:アントワ・フークア 脚本:ケン・サンツェル 製作総指揮:ジョン・ウー 出演:チョウ・ユンファ,ミラ・ソルビーノ,マイケル・ルーカー,ケネス・ツァン,ユルゲン・プロホノフ チル・シュエイガー,ダニー・トレオ うひゃー,ジョン・ウーとチョウ・ユンファだ。香港ルノアールのコンビが復活。と,いっても今回ジョン・ウーは製作総指揮で監督じゃなんだな。 しかーし,予告を見る限りでは,それはそれはジョン・ウーの世界。ここまで,似てると笑ってしまうし,この関係はスピルバーグとトビー・フーパーの「ポルターガイスト」を思い出してしまう。あまりにも,製作総指揮者の色が濃いのである。(アントワ・フークア監督の作風なんて全然知らないが)
オープニングのディスコのシーンは笑う。カッチョよすぎなんじゃないの。チョウ・ユンファの髪型も決まってるし。弾丸に刻まれた「死」の文字。なってこった!。そして,スローときたもんだ。泣かせるねまったく。 お話の方は,チョウ・ユンファ演じる殺し屋がボスに背き,追われるハメに。そして,偽造屋の女と暗殺のターゲットだった子供の救出に命を張るって感じなんだけども,この映画に関しては筋書きなんて意味が無い。
お話や登場人物の描写,設定をまじめに考えちゃ,ボロがでるでる。韓国の「垢スリ」みたいに出る。けども,ちょっとツッコまざるを得ない。 話の核になる子供の救出に無理があるんです。なんで,そんなに守らなきゃならないんだ。命を張ってまで。確かに,母親と妹の命が危ないといえ,その緊迫感が伝わらないんじゃどうしようもない。いっそのこと,子供を殺された過去があって暗殺が出来なかった事にして,ボロボロになりながら救出に行くほうがスッキリしていい。そしたら「今までしてきたことが,帳消しなる」ってなことはセリフで言わなくてもいいんだよ。 それに,刑事がもっと絡んだほうがいいな。まったく,活きていない。偽造屋の女もイマイチ華がないし,大体それっぽくないんだ。いきなり,銃撃戦をやってのけるような芯の強さが感じられない。これが,無いんで無理な逃避行中でホロっとしたって,あんまり可愛くない。
でも,全く面白くなかった訳じゃない。この監督誰か知らないが,結構ウマイ。いろいろな映画(香港映画ばかりじゃなく)から,うまく頂いているし,それでよくもっているんだから。次回作が楽しみだな。 話は違うが,気になる事がひとつ。この作品の中でよく拳銃がカラになるが,プロの殺し屋たる者,そのくらい分かるんじゃないのかな。自分が何発撃ったのかくらい。(一流と言われる殺し屋は銃の重さで分かるらしい)下手すりゃ死んじゃうんだよ。 (余談:ボスが送り込んだ刺客で最後まで生き残った男は「デスペラード」のナイフ男である。ダニー・トレオ君の今後の活躍に注目しています。)
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