file No65
「マーキュリー・ライジング」 1998.11.1 監督:ハロルド・ベッカー 脚本:ローレンス・コナー,マーク・ローゼンタール 出演:ブルース・ウィリス,アレック・ボールドウィン,マイコ・ヒューズ 見る予定の無い作品でしたが,ついでに見てしまいました。当然のごとく,期待なんかしていません。結果から言うと,期待していなくて正解でした。 予告編を見た限りでも,この映画はどうなってしまうのだろう,と心配していました。お話の展開が,あまり膨らんでなさそうな気がしていたからです。 案の定です。まったく,膨らみと言うか,厚みがないのです。子供だましもいいところ。 お話は,出来たばかりの国家最重要機密を守るシステムの暗号(スーパーコード)が破られた。しかも,自閉症の9歳の子供に。その子供をめぐって,FBIのはみ出し捜査官と暗殺者が必死の攻防を繰り広げる。そして背後には,国家安全保障局の影が・・。なんてもんなんだけど,全てにおいてディテールが甘すぎる。 スーパーコードを使ったパズルを雑誌に掲載するってことが,まずおかしい。その暗号の作成に携わっている(責任者らしい)人間が,そこいらの「オタクにーちゃん」なのは,もっとおかしい。こいつら相手に大物ぶっている上司(最高責任者らしい)は,最悪におかしい。 そんなもんじゃないだろう,普通。もっと,厳重でヤヤコシイことがあるだろ。なんたって,諜報部員を守るための国家最重要機密なんだから。 パズル雑誌に載せて,システムの安全性をチェックする,と言うアイデアは買う(ただ,出来上がってからやんなよな)。しかし,電話番号だけだろ。そんなに,あせる事か。暗殺する暇があったら,早くプログラムを修正しろって。でなけりゃ,子供を誘拐してきて実験に使えってんだ。もし,他の多数の人間がコードを解いたらどうすんだ。きっと,他にもいるぞ。そしたら,暗殺者が何人も要るぞ。(あんな,暗殺者じゃなんの役にも立たないが・・)あー,ばかばかしい。 でもね,全く面白くなかったかと言うと,チョット違うんだな。わりとブルース・ウィリスのキャラクターをうまく活かしてたし。子供もウマイよ。タイトルバックのデザインなんかいい感じだしね。それに,上映時間が2時間無いのもいい。寝なかったもん。
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