file No17
フィフス・エレメント
1997.11.8
監督・原作・脚本:リュック・ベッソン
脚本:ロバート・マーク・ケイメン
衣装:ジャンポール・ゴルチエ
音楽:エリック・セラ
出演:ブルース・ウィリス,ゲイリー・オールドマン,ミラ・ジョヴォヴィッチ,イアン・ホルム   

久しぶりに劇場に行って、こういう作品に出会うと腹が立つ。ま、大半が期待して見に行くのであるから、外れた場合は衝撃が大きいものである。リック・ベッソン監督という事と、あの見事なプロモーションからして期待するのは当然のことだ。  

まず、のっけから登場する「宇宙人」の姿に椅子から転げ落ちそうになる。続けて登場する未来の街は「ブレード・ランナー」のパクリであったり、ブルース・ウイリスが「ダイハード」したり「エイリアン」が歌ったりして、もう頭抱えっぱなし。これがベッソン監督が長年暖めてきたものなのか。  

ストーリーは大味でご都合主義。迫りくる危機とそれを阻止する主人公の活躍という単純な話なのだか、その対比が皆無で緊張感もスピード感も感じられない。どんな危機なのか教えてくれ。まだ「インディペンデンス・デイ」方が気が利いている。  

内容と云えば、もうドタバタコメディーの世界。別にコメディーを馬鹿にしている訳では決してない。スタンスの問題だ。氷つくような笑いを提供するコンセプトでこの作品が製作されたとは思えない。その証拠に初めは大まじめでストーリーは展開するのだが、中盤からどうも様子が可笑しくなる。 

製作中にトラブルでもあったのか。それとも、大まじめにやるのが馬鹿場かしくなったのか。狙ってやっているにしても救えない。仕舞いには「愛は地球を救う」を高らかに叫んだりする。テーマは叫んではいけない。静かに伝えるものだ。  

確かに衣装や美術デザインは気合が入っており見る価値はあるのだが、如何せん話自体のディテールが甘すぎてバランスが悪い。  
好きだったエリック・セラの音楽も今回は気を発していない。  

どうしてしまったのか。いままでの作品は幻想だったのか。  
          
ミラ・ジョヴォヴィッチの伸びやかな肢体の素晴らしさと、クリス・タッカー(DJ)の怪演はちょっと見物かもしれない。どうでも良い事だが、もう一つ。大統領の後ろに立っている側近の女の子が非常に気になる。誰だろうか?            
      

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