file No.34
メン・イン・ブラック
1998.2.12
製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ
監督:バリー・ソネンフェルド,エイリアン・メイクアップ・エフェクト,リック・ベッカー
出演:トミー・リー・ジョーンズ,ウィル・スミス,リンダ・フィオレンティーノ

なんだ、これは。肩透かしどころの騒ぎじゃない。ほとんど詐欺だ。何も考えずに笑える映画をと考えて見に行ったんですが、映画館を出る時には「怒り」に変わっていました。

強烈に襲う虚脱感。「フィフス・エレメント」以来の衝撃でした。「フィフス・・・」の時は料金を半分位返してほしいと思うほど見事に打ちのめされた訳ですが、今回はそれより増してショックを受けました。カネはいりません。早く忘れたい。あの、「パッパッ」で記憶を消してくれ。

1時間30分程度の上映時間。さぞかしスピーディーでテンポの利いたタイトな作品じゃないかと期待も高まります。確かに、スピーディーです。

しかし、「省略」と「何も描かない」のとは全く違います。巧みな「省略」はテンポを生みますが、何か間違っています。「省略」されるべきところが省略されず、見せるべきところが描かれていない。もはや悪趣味と云うべき作品に仕上がっています。

歯切れが悪いのもそのせいでしょう。笑えるところなど皆無。監督が「アダムス・ファミリー」のバリー・ソネンフェフドなんですが、このひとの「コメディ」に対する考え方には全く共感できません。「ブラックな笑い」と「冷たい笑い」とでは全く違います。

内容もTVCMで見た以外のものはありません。見所は30秒CMに収まります。1時間30分では無く45分位に短縮したら何とかなるかもしれませんが、それでは劇場公開することはありません。TVで十分です。

方々の評論や感想を見たり聞いたりしても、それなりに評価をしてあり「面白い」となっています。私が間違っているのでしょうか。それとも、私以外の人達は、あの「パッパッ」で記憶を消され「面白かった」と云う新しい記憶を植え付けられたのではないのでしょうか。

あるいは、未だに観客動員数が落ちないところを見ると「面白そうだが、まだ見ていない。早く見てみたい」と云う記憶を植え付けられているのかもしれません。

なるほど、TVCMでもトミー・リー・ジョーンズが「パッパッ」をやっていました。
 

shima-s@fka.att.ne.jp
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